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2016年3月28日 (月)

東京のいけすかない夜

オトナはずるい、と小6のtvkは云いますがそれは至極当然です。オトナはオトナでしか楽しめない特権を享受するのです。くやしかったら早くオトナになってみろ、なってみやがれ。

年に一度tvkが剣道合宿に行くこの3月末に思いきり街で夜更かししたれ!というのが我が家で恒例となってきたようで、今年は渋谷から代官山で「いけすかない」夜を過ごしてきました。というか単に代官山のツタヤで子どもに気遣うことなく思いきり夜遅くまでウダウダしてみたい!というのがささやかな目的なんですけど。

そもそも根がド昭和ライクな私は「東京カレンダー」や「ヴォーグジャポン」のような東京が苦手でして、あくまで私の東京は「平凡パンチ」や「プレイボーイ」です。それをあえて平成東京のいけすかなさ巡りに駆り立てたのは紛れもない妻への気遣いというやつです。

最初に飛びこんだ文化村の浮世絵展示「俺たちの国芳 わたしたちの国貞」は浮世絵に現代の価値観を当てはめ、「スカルファッション」「パンク」「モンスターハンター」といったワードを絡めて現代若造のヤンキー像を照射するといういけすかなさ。その前にまず展示を壁掛けじゃなくて東博みたいに平置のケース台にして欲しかった。

道玄坂の上に位置するカフェでは客の大方がノートパソでなにやら打ち込んでるいけすかなさ。ここでフィギュアやオリジナルグッズをレーザープリンタで作れるという場所らしく、まずパソコン操作できる、しかもマックユーザーというリテラシーが必須といういけすかなさ。いけすかなさすぎる!

夜になって旧山手通りを歩いて入ったレストランはシックなインテリアに高い天井という所謂デートレストランです。滅多にこういうところに入店しないので珍しかったのと、料理も洗練されて複雑な味付けが素晴らしかったのですが、食事後に残った印象としては何か寒々とした渡り廊下のような感じ。ハイエンドを目指すいけすかない若さが鼻についたというか、頑張り過ぎたんでしょうかね?

高台から東京の夜景が望める西郷山公園ではシェアハウスに出てくる様ないけすかない若者たちが3分咲きの桜の下でお花見の撤収作業。女の子たちは赤い口紅にベージュのロングコート率が高いです。男の子達はヒゲ率が高いです。

で、最後はいけすかない総本山たる蔦屋書店にたどり着いたのですがバックナンバーの取り揃えから何から自分の好きな領域すべてが網羅されてるいけすかなさに加え、ソフトバンクのブースで5歳くらいの欧米人の女の子がペッパーと戯れる美しい光景の横で、柳宗悦全集の棚と李朝期の器など民芸品が展示され、後ろでは高級ウッドスピーカーからアートブレイキーのドラムソロが聞こえ、催眠術にかかった妻の9253は素敵な野田ホーローの弁当箱を買い、せなけいこの「ねないこだれだ」を読んであげてるリンネルに出てくる様なお母さんの向こうにはジョンレノン愛用のギター・エピフォンカジノが煌めいており、キングクリムゾンのクリムゾンキングの宮殿のLPジャケットに睨まれながらスタバのカップを片手にモンブランを物色する若いカップルに松浦弥太郎とすてきなあなたにが雪崩を打って嗚呼、ああーいけすかねーったらありゃしねぇぇぇえ!

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