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2015年12月 4日 (金)

お母さん問題

小学4年生のころ、音楽雑誌の編集者をやっていた母に向かって「なんでお母さんはよそのうちのお母さんみたいに家にいてご飯作ったりしないんだよ」と云ったことがあります。母は烈火の如く怒り、最後は泣きながら「まさかお前にそんなこと云われるとは夢にも思わなかった!」と崩折れました。

編集の仕事なんて校了間近となれば家に帰れないなんてこともあるので我が家は私のご飯を作ってくれる家政婦のおばさんを雇っていたのです。母から後に聞いたことですが男中心の会社組織にあって「女はすっこんでろ」的な視線や、義理の母からは「嫁が働くなんて!」という圧力がある中で一杯になりながら仕事と子育ての両立を戦い抜いてきたというのがあったので(30年以上前の話ですからね)理解者だと思っていた子供から非難されたことはショックだったのかも知れません。小学生の私は無論それを理解しておらず「お母さん=家でご飯作ったりお掃除する女の人」「お父さん=外で仕事をしてお金を稼ぐ男の人」という認識だったので、外で仕事をバリバリやってお金を稼いでいるウチのお母さんは一体にして「お母さん」なんだろうか???よそのウチのお母さん達はいつも家にいてお菓子出してくれたり夕飯の買い出しに行ったりしてるのに「ウチはなんか違う!なんで!?」と感じたままを無邪気に言い放ったわけです。

母に泣かれたことで図らずもジェンダー問題の端緒に触れることになった私はとにかく云ってはならないことを云ってしまったという後味の悪さと共に「お母さんとは」という疑問を一旦保留しました。

保留したまま時が過ぎ、私は結婚して子供を持って今に至るのですが、母と同じように外で働き、帰宅してご飯つくって子供の宿題をみるというウルトラCをやり遂げている妻の9253とはこのことについてはがっつり話をしたことはありません。でも家事も育児もそつなく分担して「わかるわかる女の君の気持ちすごくわかってる」みたいな事を云えるような夫に自分がなれるのかどうか、なれたとしてもそれ自分じゃないんじゃないか(なんか出来過ぎで気持ち悪い夫に感じる)という感じもしてしまって「唐変木な夫」というズルい立ち位置を家庭内につくっています。つまり否定もしないが先回りして妻を助けるとかいう機転もない「お母さん」に「お母さん」を押し付けた自分の父親とおんなじことやってる!!なんかこう文字を打ってきて不安になってきました。。。これでは多分いけないんだと思います。

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