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2006年8月 1日 (火)

五反田怪奇館

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カントクが発見してきた西五反田にある古い旅館に皆で冗談で泊まろうということになり、カントクはじめケンちゃん、ユミコ、マンちゃん、ボーノ、シューマッハ君、に私と9253とチビKの総勢9名で入館しました。表向きは「同窓会の為に上京してきた人たち」ということにして“宿泊の目的は何か”と訝る先方に半ばゴリ押しです。

目黒川沿いの鬱蒼とした樹木に覆われたその謎の旅館の名は「海喜館」。

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一見すると営業しているのかしていないのか判然としませんが実状は朝食込みで6800円というビジネス旅館ではあります。しかし五反田という場所柄、昭和のその昔は愛人との逢引の場所または高級な「連込み宿」として機能していたんではないかということが、そこかしこに見受けられました。川端康成の変態小説「眠れる美女」で素っ裸でクロロフォルム麻酔をかけられた処女と添寝するため勃起不全の初老が夜毎つどう旅館が出てくるのですが、まさにああいうイキフンではないかと思ったのです。カントク曰く「阿部定事件の舞台もこういう場所だったんじゃないか」とのこと。
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だったら襖や屏風絵の裏に都々逸でも書いてあるかも知れないと思って調べたのですがそういったことはなく、実際はホントに普通の旅館でした。アメニティの不十分さとか、埃だらけの日本人形がやたら多いとか、柱時計が止まっているとか、天井のシミが人の顔に見えるとか、閉めたのにいつの間にか勝手に開いてるトイレの扉とか、そういった些末なことを気にしなければ出てきた朝食の意外な美味しさも含めてこれはもう昭和の香りが濃厚に堪能できる異空間として申分なく、裏日本ズの面々でも「常宿にしよう」という声が出たのも無理からぬことでした。冷暖房機やカラーテレヴィが明らかに30年選手なのにも関わらずしっかり機動するのも感動的でした。
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夜は近くの台湾料理屋で御飯を食べ、宿に戻って襖に8mmを投射して鳥取旅行を振り返ったり、自分達で始めてしまったはいいけどホントに怖くなってしまった怪談話しの震胆を紛らわす為にDVD「ダイバスター」を見たりしながら過ごしました。コンラッドやフォーシーズンズしかしらない人生もいいですが「海喜館」を知っている人生というのもそれはそれで貴重で豊かなものではないかと思ったのですが、早くしないと取壊されそうです。泊まるなら今しかないですよ皆さん。
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コメント

いい...。

一人で泊まるのは怖いけど、いい。

カフェーの女中とカケオチ...
定 吉 二人きり..ってな情念が沁み込んだ、
柱や廊下を思うとぞっとします。

部屋の隅にカルモチンが落ちてるはず...。

投稿: さむ。 | 2006年8月 1日 (火) 13時10分

屋根裏を毒の瓶を持って徘徊してる輩もいそうでしたね。
でも想像よりは怖くなくて安心して快適に過ごせましたよ。
チビKも大人しくて良い子じゃったし。
また行こうぞな。写真も次回お会いする時お持ちします。
そして二度目はぜひあの中華屋へな。

投稿: 満中満 | 2006年8月 1日 (火) 17時46分

sam
この旅館は一階にたいそう豪華な街会い室(当時としては)があったし、雑草に覆われていたけど車寄せもあった。一体どんな歴史を紡いできたのやら。興味はつきないけど俺も一人は…勇気がない。

萬中
口を開けて寝ていたら天井から毒を垂らされるかもしれないと思い、横向いて寝てた。確かにそれほど危険はなかったと思うけど、例の中華屋、あそこだけは本気で危険な気がする。スネークヘッドの極東支部かもしれない。

投稿: 竹 | 2006年8月 6日 (日) 11時07分

仕事でこの付近に通う機会があり、とっても気になっていました。

予想通り、素敵ですね~
泊まってみたい

投稿: の | 2006年9月 8日 (金) 20時13分

の さん

ええ、ええ、泊まってみてください是非。外見の崩落ぶりにそぐわない美味しい朝御飯が食べられますしタイル張りのトイレがまたイイ感じですよ。
が、他の泊まり客はたぶん居ないと思います。
みんなで泊まった時「ここに1人で泊まる勇気はあるか」という話が出たんですが、正直なところ、あたしだったら決心しかねます…

投稿: タけ | 2006年9月 8日 (金) 22時11分

元々は呉服屋でしたが旅館になりました

投稿: クロ | 2016年3月16日 (水) 04時36分

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