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2005年12月21日 (水)

シェークスピアな夜

亭主:開けてくれ!開けてくれ!
夫人:何事が?あの忌わしいおんぼろ烏のような怒鳴り声、眠りをさます無気味な響き!
亭主:わしじゃ!開けてくれ!
夫人:おお、あれは旦那さまの声ではないか?まあ、どうなさったのです!なんて様なのだろう!ええい、情けない、あなた、情けないったらありはしない!
亭主:しまった!妻には内緒で持って来てしまった、このいやらしい本を早く本棚に隠さなくては!(妻に向かって)いや、大丈夫だ、何でもない
夫人:あなた、お顔が真っ青ですわ、黒スグリを喉に詰まらせたヒキガエルみたい!
亭主:そんなことより早く飯を!おお、一千の大軍が飯を喰わせとわしの腹で戦争をおっぱじめよったわい!飯じゃ!おお、いましも地獄の篝火めがけて、一目散に駆け寄るは腹の虫!ああ、このわしを殺す気か!殺すなら殺せ!わしは逃げも隠れもせぬ!殺すならいっそ一思いに!
夫人:おお、あなた、お気を確かに!いますぐ持って参りますわ!(夫人退場)
亭主:しめしめ、行ってしまいおったわい、今の内にここの本棚に
夫人:(夫人、鍋を持って)あなた出来ましたわ、何だか気分が優れないの
亭主:うむ!もう出来よったか!
夫人:おお、あなた、今何をお隠しになったの!その本は一体…
(道化うたいながら登場。)
道化:亭主はあきれた変態だ
   妻に隠れて色好み
   阿呆のするこたわからぬが
   さめた晩飯いつ食べる
亭主:あっちへ行け!どうやらわしも大病にとりつかれたらしい、ぶるる、寒気がする、だが、わしは見てやる!お前がなんと言おうとこの本だけは見極めてやる!何の、わしはあきらめぬぞ!(退場)

skp

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