世間の狭さ
雪みぞれなんかが降ってるもっすごく寒い夜。ゴールデン街の参道を歩いて店に向かいました。もうすでに準レギュラーと云えなくもないくらいに店内で巻き起こったあれやこれやを知ってしまった私にとっては勝手知ったるみたいなこの道。店の扉に付いてる小さな四角窓を覗いて店内の様子をマッチ売りの少女の様に覗きこみました。
何だか見覚えあるもじゃもじゃ頭がカウンターで小刻みに揺れているのが見えました。「もっさんだ!」と気づき、勢いよく扉を開けると開口一番「なにやってんすか!」と叫びました。例によってカウンターにいた全員がこっちを見ました。もじゃもじゃ頭のもっさんとの付き合いはかれこれ10年近くになりますが、私が前の会社にいた頃よく写真を撮ってもらっていたカメラマンで酔うと抱きついて人の耳をべろべろ舐める癖があります。すでに泥酔という域に達しているもっさんは赤ら顔を向けて「何しにきた!」といまにも飛びかかってきそうな勢い。ママの話では6年くらいこの店で面倒を見ているとの事で、まあNGワードに近いありきたりな感想でしか無いんですけど「世間ってせまいですねー」ということ。そういえば、このまえとある映画監督に取材にいったときも本人もインタビュアーも撮影スタッフもこの私もみんな同年代で同じ大学出身でしかも共通の知り合いがいたという世間の狭さ。そうですよ、20代の若者の皆さん、これが30代の醍醐味というやつですよ!
もっさんには結局明け方近くに抱きつかれて5回くらい耳をかじられたり舐められたりしました。ちょっとだけ気持ちよかったです。
おわり!
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